第38章 そんなの知らない【2】
自宅に着いた私は、シャワーを浴びてすぐにでも疲れた身体を休ませようと布団に潜り込んだが、もやもやと考え込んでしまって上手く寝付けなかった。
ブーと響くバイブ音。
マスターからの返信だ。
『治ってよかった。じゃあ、明日は昼からお願いね』
マスターの配慮だろうか、朝からじゃなく昼からのシフトに変えてくれた。
安室さんもくるのだろうかー…。
バーボン。
やっぱりあれは聞き間違えでもなんでもなくて、本当にバーボンなんだろう。
黒の組織に、潜入捜査をしている日本の公安。
赤井さんはアメリカのFBI。
…黒の組織、めちゃくちゃ捜査員だらけじゃん。
めちゃくちゃいい組織みたいになってるじゃん。
実はジンもこっそりコナンくんの味方だったりする?
…いやないか。
「ふるやれい…さんか。」
喫茶店の時の優しい感じじゃなくて、ぶっきらぼうでヘルメット越しにゲンコツ落としてくるようなあの感じがフルヤレイさん…なのかな。
こんな近くにまたもや重要人物がいただなんて…そんなの知らないっ。
知らなかった…!
バイトで入ってくる時「潜入捜査でこちらに潜伏しますフルヤレイこと安室透です。」って言って欲しかった!
…安室さんはなんでポアロに来たんだろ…。
え。もしかして黒の組織に私のこともうバレてる?
いや、もしそうだとしたらこんな回りくどいことなんかせず、すぐ私の存在を消すはずだ。
やっぱりコナンくんの周辺に気になることがあるから潜伏しているんだろう。
コナンくんは安室さんの正体しってるのだろうか。
赤井さんは…?
反対に安室さんはコナンくんの正体を知ってるの?
だめだ、私の頭じゃいくら考えたところでまったくわからない。
コナンくんの1/10でいいから頭良くなりたい。