第27章 再びあの家へ
ついてきてもらおう。と言われ、手首を引かれたが、私は首を振りそれを拒否した。
「昴さんはどこですか…!貴方は誰ですか…!」
「安心しろ。悪いようにはせん。俺が沖矢昴だ。」
「…昴さん?いや、信じられるわけが…だって、声が…」
昴さんも低くていい声ではあったけれど、今の声はさらに低くて落ち着いている…。
「事情を話そう。一度工藤家に来てもらえるかな。」
「…いやです。」
「悪いが俺の正体を見てしまったからには一度話をしたい。」
「…誰にもいいませんから、男性の家に今の時間から行くのは嫌です。」
時計は夜の10時を回っている。
「警戒心が強すぎるのもものだな。」
ふぅっとため息をつき、昴さんは何処かに電話をかけ始めた。
そして何やら話をした後その電話を私に渡してきた。
「…?」
「出てくれ。」
電話を受け取ると、ゆっくりと耳に当て、小さな声でもしもしと声をかけた。
「あ、めぐみさん?」
「…コナンくん?」
「昴さんの正体に気付いたって聞いて…。」
「あの…誰なの?怖いんだけど…」
「大丈夫。その人は安全だよ。ちょっと事情があって隠れて過ごさなきゃいけなくって、沖矢昴って名前で過ごしてたんだ。本名は赤井秀一。」
「あか…い?」
急に知らない名前を出されても混乱しかしない。
隠れて過ごさなきゃってやっぱり黒の組織と関係あるのだろうか…。
私と同じ…?
「FBIって知ってるでしょ?」
「…なんだっけ?聞いたことあるような…」
「…知らないのかよ。」
「ご、ごめん。」
小学生に知識のなさを突っ込まれ咄嗟に謝ってしまった。
「アメリカの警察みたいな組織。ドラマとかで聞いたことない?」
「あー!あるある。知ってる。」
「赤井さんはFBIだよ。だから安心して。」
アメリカ人なの!?日本語お上手…。
コナンくんの話を聞きながら、ちらちらと昴さんを覗き見ると、首元のチョーカーを外し何やらいじっていた。
「安心って言われても…そんな人がなんで、私に近づくのか知ってる?」
やっぱり私がポアロの店員で、もしかしたらバーボンかもしれない安室さんのことを知りたいからだろうか。
「あー…。俺から言っていいのか?いや、全部話してくれて構わないって言ってたし…」
「ん?」
「めぐみさんが、タイプって言ってたよ。」