第140章 I will.
「…なんか恥ずかしいところ見せちゃってごめん。」
「いや、安室さんがどうなったか気になって見に来ただけだから。無事みたいでよかった。」
「コナンくんもお疲れ様。」
ガラス越しに渋谷を見下ろしながら、コナンくんに言うと、コナンくんは私を見上げた。
「めぐみさんも。安室さんとのパイプ役助かったよ。さっすが奥さんだね。」
「…その時はまだだもん。」
「今はもう奥さんだろ?誓ったじゃないか。」
コナンくんの前だというのに、降谷さんは私の腰に手を回し、こめかみに口を押し付けて来た。
「こ、こらっ!」
ははっと苦笑しながら私たちを見るコナンくん。
「次は1週間休暇とって海外で挙式だ。」
「はっ!?」
「そのままハネムーンだ。」
「無理なこと言わないで!ただの理想でしょ?」
「…赤井とコナンくんが僕の代わりに仕事してくれるさ、ポアロも公安の仕事も全部。な?」
「無理だよ。」
話を振られコナンくんは呆れた表情で言った。
「風見に全部やらせよう。」
「鬼じゃん。」
くすくすと笑いながら、私は降谷さんの頭をわしゃっと撫でた。
「怪我してアドレナリン出てる?」
「そんなことない。めぐみが僕のプロポーズを受けてくれたんだ。興奮しない方が変だ。」
降谷さんはコナンくんの前で、気にせず私を抱きしめ続けた。
「…僕行くね。みんな心配してるだろうし。」
「あ、うん!気をつけて!」
コナンくんを見送り、中和剤によって、液体火薬の色がどんどんと変わっていくのを横目に、私はそっと降谷さんを抱きしめ返した。
「ヘリコプターのお迎えきたよ。帰ろう、降谷さん。」
「あぁ。…帰ろう。」
そっと一度だけキスをすると、私達はヘリのくる夜空を見上げた。