第10章 ー媚薬と発情を注入する牙ー
電源の明かりを頼りに少女はゆっくりと足で歩く。
ひとつの部屋の前に来させると、鍵を開ける音が聞こえて勝手に開かせた。
だが部屋が暗くて視界は見えない。
『お前。名前は何という?』
「私は。結華と、言います。今日から、将来の夢を叶える為に、貯金して。この館に引っ越して、きました。」
『将来の夢?それはどんなものだ?
興味ある。ぜひ教えてくれるか?』
「私。声優とAV女優になるのが夢なんです。アダルトビデオという意味ですが。複数いる場合お、男の人が一人の女の人とエッチな行為を演じて感じているんです。尊敬する先輩の勇姿に憧れて、努力して目指してます。」
『分かった。俺が今から言う質問を一秒で答えろ。命令だ。では始める。
もしも、この館が取り壊されてしまったらーーーどうする?』
「え?!新しい家、はお金がないと購入出来ないし引っ越せないから。
阻止します!体を使って!あれ?違う!えっと。ずっとここにいます!!独りぼっちでもーーー我慢、します。」
『・・・合格。その勇気ある返事。素直に言えたこと、ほめてやる。』
「俺の姿ーーー見てみたいか?(ボソッ)」
ゾクッ!!
姿が見えていない状態のまま、少女の耳元で、ねっとりとした声で囁いたら、ピクンと可愛らしく体を跳ねさせる。
たまらないな。ぞくぞくする!
「見たいか?」
「っ・・・見たい。見せて欲しいです。どこに、いるんですか?」
「そんなに、せっかちにならないで?安心しろよ。もうすぐ見せてやる。」
少女の目にうつってた姿と声は
好みによるもので決まっている。
もちろん、どんな事されたいのか、全て俺にはお見通しで絶対隠せない。
「ふふ。これが俺の姿だ。初めまして。こんばんわ♪俺は、るな。この館に777年も独りぼっちでさみしく暮らしてる悪魔と淫悪のハーフだ。少しだけ人間と同じ素質と血を受け継いでるからな。俺を見てどう思った?」
思ってたとおり。少女は俺を見つめて頬が赤らんで目をそらして吐息が漏れていた。
美味しそうな匂いが、さっきからずーっと流れて香りが強過ぎて消えない。
酔って興奮してきたようだ・・・
手に入れたい 我慢できない 欲しい