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絶対遵守…のあの人(仮)

第1章 始まりは出会い。



●「本当に退屈ー。」

毎日毎日変わらない風景を見ていた。目に入るものはどれもこれも白いモノばかり・・・。天井、壁、ベッド、カーテン、シーツ、枕、スリッパ。見えている白いものをあげていくだけで、疲れてくるほどだった。

●「つまんない・・・。はぁぁぁぁぁぁー。」

今、ベッドの上で、壮大な溜息をついた彼女は、ルカ。両親に愛されて育った女の子だ。ただ、普通の女の子と違うところがある。ここが病院で、彼女は病室にしかいられない,
という制限がある。

ルカの体には、原因のわからない青い痣がいくつもあった。痣の部分は、動かすと痛みを伴うようになっていた。今出ているのは、両足・腕・右手首。あと、指にも数本でていた。

●(スマホになってからは、本当に便利になったなぁ・・・。)

今日も動画サイトでお気に入りの動画を再生!元気の源、声優さんたちの歌を聴く。

●(ほんと、癒されるわ・・・。)


ルカは、動けなくなった今でも・・・結構元気だった。

最近のお気に入りは、『コードギアス 反逆のルルーシュ』。先輩が持ってきてくれたものだった。

●「さぁてと。もう一回初めから見ようかな~。」

痛む腕と足を動かし、DVDデッキのコンセントを指す。元々病室についていたものでなかったため、普段は抜いているのだ。

●(もう19時か。もう家族も来ないだろーし。)


父は、あまりこの世界の理解は低く、好きではないらしい。ので、父が来るような時には見ないようにしているのだった。
●(母は、何にでも興味のある年頃なのよ!って怒ったって言ってたっけ。)

●「い、たたたたた・・・。」

リモコンを持ってベッドへ戻る。

●「ふぅ。」

横になってオープニングの曲を口ずさむ。

●「かっこいいなぁ。みんな・・・。」


そう、見ていたはずだった。
なぜか、すぐに眠りについていた。




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