【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】
第4章 岩泉一と飴玉
「な、なぁ…………」
何て声を掛けるのが最善なのかと考えていると、解放された彼女の手が岩泉の頬に触れて口を開いた。
「はじめ」
(名前でっ…………呼ばれた !? )
及川を含め、互いにずっと苗字呼びだった。それが当たり前だったし、及川がちゃん呼びする位で岩泉と彼女は完全に苗字呼び捨てだった。
そんな彼女が自ら岩泉の事を名前で呼んだのだ。
「俺の事……どう思ってる?」
頬に触れる手に触れながら尋ねると、彼女は少し視線を逸らしたけれど、すぐに岩泉を見つめて答えた。
「好き」
言われた瞬間に岩泉は思いっきり彼女の事を抱きしめてしまった。
彼女に男として、異性として見られた喜びが嬉しすぎて泣きそうにすらなる。
「もう一度言ってくれっ」
「好き」
「すまん聞こえなかったっ」
「はじめ、好き」
「お前の気持ち教えてくれっ」
「大好きだよ、はじめ」
ギュッと背中の服を掴まれた。でもそれは自分の事を引き剥がそうとする拒絶ではなく、離れたくないとしがみつく掴まれ方だった。
「はじめは……私の事…………知りたい」
彼女に尋ねられ、抱きしめる力が強くなりながら、やっと彼女に自分の想いを伝えられた。
「好きだっ……!ずっと……ずっと伝えたくて諦められなくてっ……。及川に近付く為にくる奴らと違って、俺の事を俺だと見て来てくれてたお前がっ」
「私ははじめにしか会いに来てないよ。だってはじめが好きなんだもん」
彼女の返答に喜び過ぎ、我慢出来ずに首筋に舌を這わせて吸い付いてしまった。
うなじも後で舐めてキスをしたいと思いながら、彼女の首に濃いキスマークを付けてしまった。
一つじゃ満足出来ずに二つ、三つと首筋に紅い華を咲かせていく。
岩泉の手によって自身の身体に所有印が付けられていると言うのに、彼女は一切の抵抗なく受け入れている。
(そうだっ……惚れ薬が完全に効いているのか調べないといけないんだった)
彼女の首筋を舐めながら、岩泉は飴玉の効果の確認の仕方を教えられたのを思い出すのだった。
◆
「ボウヤみたいな子は好きな子の心を手に入れただけじゃ満足しないでしょう?」
「両想いよりも欲しいモノって言いたいのか?」
岩泉が尋ねると美女はスラッと綺麗な立ち方をして、自分が最大限に綺麗に見える角度で立って説明をした。