【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】
第4章 岩泉一と飴玉
「ちょーっとバレー教室で背中痛めたのか、変な感じするんだよねぇ」
「つまり、俺に筋伸ばし手伝え、って事だろ?もう髪の毛とまとめてやってやるからちょっと待ってろ」
そう言って取り敢えず畳に寝転がせる訳にはいかないと、部屋の隅に畳んであった布団を広げて手招きする。
彼女が岩泉に背を向けながら座るので、腕を持ち上げながら伝えておいた。
「俺は素人なんだから、違和感酷くなったりしたらちゃんとした所受診しろよ」
「りょーかい」
彼女の返事を聞き、岩泉は背筋を伸ばす様にマッサージを始めた。
ちょっと肩凝ってるな、と肘で肩を押していると彼女は非常に気持ち良さそうにしていた。
バレーでここまで肩が凝るものなのか?と視線を落とすと、上からでもハッキリと分かる位に胸の膨らみが分かってしまう。
(…………なんかまた胸デカくなってねぇか?)
上から見下ろす胸元についつい目がいってしまう。
彼女はいつの間にこんなに女性らしい身体付きになってしまっていたのだろうか。
いや、彼女は女性であり、胸が出て尻が大きくなっていって当たり前なのだ。
それを忘れていたのは岩泉である。
(女の……身体)
マッサージを始めた時は全く意識していなかったのに、一度意識してしまうと、彼女の身体に触れる手が熱くなっていく。
それになんだか神経が過敏になって、彼女の身体を調べているかの様に動いてしまう。
すっすっとリンパを伸ばす動きをしつつ、腕を持ち上げて脇の下を触る。
下着があるのがしっかりと分かるし、女特有の肉質を感じた。
(くそっ……好きなの諦められるかよっ……)
そう思ってしまうのと同時に、髪の毛を切る為のハサミの隣に置いてある飴玉が視界に入った。
『好きな子の彼氏になりたいんでしょ?』
美女の言葉が頭をループする。その言葉は次第に岩泉から正常な判断を奪っていく。
あの飴玉を使えば彼女が手に入るのかもしれない。
飴玉を使えば。
「…………取り敢えず終わったぞ」
そう告げて岩泉はスっとハサミを取りに行くフリをして、ピンク色の飴玉の包みを広げた。
綺麗な色をしている飴玉を口に含んでいる間、背後にいる彼女は呑気に腕を伸ばして言っていた。
「ん〜〜、岩泉ってマッサージの才能ありそう。肩めっちゃ軽くなった気がするよ」