第17章 デート
「かなりお前らしい選択だが、
間違いはなさそうだな。」
エマに引き連れられて来た店から出ると、
リヴァイはプレゼントの入った袋を片手に頷く。
「私らしい、ですか?」
「そうだろう。
いかにもお前が好きそうじゃねぇか。」
「それ、私がギャンブル好きだって
言いたいんですか?」
エマは不満そうな表情を浮かべつつ、
袋に目をやる。
「数あるボードゲームの中で、
賭けでチップを獲得することを
目的としたゲームを選ぶこと自体、
かなりギャンブル好きなんじゃねぇのか?」
リヴァイはエマに目を向け、少し笑った。
「……まぁ、賭け事が
嫌いな訳じゃないですけど。
でも、賭け事で生活しなくていいなら、
それに越したことはないですよね。」
「当たり前だ。」
リヴァイはそう言って呆れた顔をすると、
エマの髪をくしゃくしゃ撫でた。