第17章 デート
二人は内地の街まで出てきた。
食料難といえども、
昼前の街は賑わいを見せており、
そんな時間からリヴァイと一緒に居られることに
エマの胸は少し高鳴る。
「ところで、何買う予定なんですか?」
エマからの質問に、
リヴァイは面倒そうにため息をつくと
「ミカサの誕生日プレゼントだ。」
そう言って頭を掻く。
「え、リヴァイさん、
自分の誕生日は覚えてないのに
班員の誕生日はちゃんと覚えてるんですね!」
エマは感心して声を上げた。
「いや。エルヴィンに言われた。
自分の班の部下の誕生日くらい、
祝ってやれと。」
「なるほど。納得いきました。」
エマは思わず深く頷く。
リヴァイは横目でエマを見ると、
「エルヴィンが部下の誕生日を
覚えてることには納得できるって
言いてぇのか?」
そう言って不満そうな顔をする。
「まぁ、そうですね。
エルヴィンさんはそういうところ、
きちんとしてそうですもん。」
さも当たり前かのように言うエマに
「おい、エルヴィンのことを
買いかぶりすぎなんじゃねぇのか?」
と、眉間に皺を寄せた。