第13章 紹介
「エマさん、兵長と仲直り」
エレンはそう言いかけたところで、
サラに目を向ける。
「あ……こんにちは。」
エレンは少し目を泳がせながらも、
サラに笑いかけた。
「こんにちは。
……もしかして、エレンくん?」
サラはエレンの目を見入る。
「……はい。」
エレンが少し困惑した表情で返事をすると、
「そっか。サラも知ってるんだね。」
エマはそう言って、
「エレン。彼女はサラ。
憲兵団の料理長をしてるの。」
と、エレンにサラを紹介した。
「あ、だから俺のことも知ってるんですね。」
エレンは少し後ろに下がり、距離を取る。
サラはそんなエレンを見て
「巨人になれるって聞いてたから、
もっと怖そうな子なのかと思ってたけど
実際見たらかなりかっこいいから
びっくりしちゃった。」
そう言ってエレンに笑顔を向けた。
エレンは少し照れたように顔を伏せると
エマはエレンの腰を引き寄せ、
「そうなんだよ。
ほんと、噂なんて当てにならないね。」
と、エレンを横目で見た。
エレンは嬉しそうに
エマに目を向けて笑った。