第68章 約束の桜
「お前が調査兵団の料理人になり、
側で生活するようになって
俺は自分の気持ちに気付き、
一度は躊躇ったが、
最終的にお前の気持ちを受け入れた。」
その発言を聞き、
ふとリヴァイに告白をした時のことを思い出す。
ドアの前で叫び気味に想いを伝え、
リヴァイの胸の内を知り、
リヴァイの胸の中で、
生まれて初めて“嬉し泣き”をした。
この兵団に来る前の自分には
考えられないことだった。
泣くほど安心したことも、
泣くほど悲しかったことも、
泣くほど嬉しかったことも、
全部が初めての経験だった。
如何に自分が閉籠った空間で過ごしていたかを
初めて気付かせてくれたのがリヴァイだった。