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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第10章 信用させて




エマは菜園の手入れを終え、
基地へ向け歩き出す。

その道中、今までのリヴァイの行動を
思い起こしていた。




自分がリヴァイと身体の関係を
持てなくなった次の日から
リヴァイの行動はおかしくなり、
女性の影が見え始めた。

そして、実際に女性を抱きしめ
キスをしている場面を目撃し、
しかも訓練に遅れて来ていたことから、
その女性と夜を共に過ごしていたことを知る。



「……何だこれ。
疑いどころか、もう確信しかないんだけど……」



泣く気も失せるほどに、
考えることに疲弊しつつあった。

今日こそはリヴァイと冷静に
話し合うつもりでいたが
今の話を聞いて、またじわじわと
不穏な感情が湧き出してくる。




その時、

「エマ。」

後ろから声を掛けられ、
エマは振り向く。



「………リヴァイさん。」


声の主は、できることなら
この不安定な気持ちの中、
一番会いたくなかった人物だった。

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