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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第68章 約束の桜



ジャンはエマの耳に顔を寄せると、

「兵団が資金不足なのに、
特設教会建てる金なんて無いに決まってんだろ?
リヴァイ班は訓練とは名ばかりの建設活動に
日々コツコツと励んでたんだよ。」

小声でそう言って、
これ見よがしにため息を吐いて見せた。



「なんか、ほんとごめん……」

「いや、そんなに大層なもんでもないしな。
それよりありがとうの方が嬉しいんだけど。」

ジャンは頭を下げるエマの髪を
くしゃくしゃと撫でる。


「……ジャン、ありがとう。
リヴァイ班のみんなにも、後でお礼言うよ。」


エマの言葉を聞いて
ジャンは嬉しそうに微笑み、

「教会で待ってるから。」

と、エマに背を向け、教会へ入って行った。


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