第65章 病人らしくない病人
それから数日後、
「リヴァイさん!
なにやってんですか?!」
エマはリヴァイの部屋に入るなり、
声を上げる。
「あ?身体が鈍ってるから
筋トレしてんだろうが。」
リヴァイは腹筋運動をしながら、
当たり前のように言い放つ。
「いやいや!
そんなことしていいんですか?
お医者さんからの許可は?
エルヴィンさんにもいいって言われたんですか?」
思わず早口で問い詰めるエマに、
「うるせぇなぁ……もう大丈夫だ。
早く体力戻さねぇと、後が大変なんだよ。」
リヴァイは呆れたように言った。
「両手がそんなまだ状態なのに、
腹筋だけ鍛えてどうするんですか?」
「腕は治ったらすぐ鍛えるからいいんだよ。
だからそれまでに他の筋肉は戻しとく。」