第64章 希望
「プロポーズは桜の木の下で
してくれるって言ったじゃないですか。」
「あ?まだ桜咲いてんのか?」
「咲いてないですよ。
リヴァイさん、かなり長いこと
寝てたんですから。」
エマは不満気な表情でリヴァイを見た。
「ならどうすんだ?」
「来年まで待ちます。」
「は?!」
リヴァイは思わず声を上げ、
「お前、今回のことがあったのに、
何でそんな悠長なこと言えんだよ?」
と、驚嘆の表情を浮かべたまま
エマに訴えかける。
「お前、俺が寝てる時に言ってたよな?
死ぬんなら何か残して死ねって。」
「確かに言いました。」
「それなら少しでも早く
結婚するべきなんじゃねぇのか?」
エマの言葉に被せる様に言った
リヴァイに、
「……何でそんなに焦ってるんですか?」
と、エマは困惑した表情で問いかけた。