第64章 希望
「……信頼関係、か。
まぁ、ない訳ではねぇがな。」
曖昧な言い方をするリヴァイだったが、
表情は柔らかい。
納得する部分もあったのだろう。
「だから、エルヴィンさんの
プロポーズは受けてないです。
むしろプロポーズされたと思っていたのは、
私だけかもしれません。」
エマはそう言って思わず頬を緩めた。
リヴァイはそんなエマの顔を
見つめると
「それなら何で俺の言葉を遮る必要があるんだ?
こっちは起きてからずっと言いたく」
「いや、だからダメですって。」
エマは再びリヴァイの言葉を遮る。
「……リヴァイさん、約束覚えてるんですか?」
「約束?」
リヴァイは思わず問い返す。