第63章 飾らない言葉で
「……だが、
お前がこのまま目を覚まさないなら、
俺はエマと結婚する。
エマが一生お前のことを忘れられずに
苦しむとしても、
俺はそんなエマを一生側で支えるつもりだ。」
エルヴィンは力強い声で続ける。
「お前はそんな状況で結婚する俺を
どう思うんだ?
エマに心から愛されることもなく可哀想だと、
地獄で憐れんでくれるのか?」
エマは思わず、
エルヴィンの手を握った。
「エルヴィンさん、」
「エマ。いいんだ。何も言うな。」
エルヴィンはエマの言葉を遮ると、
リヴァイの腕を掴んだ。
「これが俺のできる、
お前に与える最後のチャンスだ。
目を覚ませ。
目を覚まして、お前が彼女を幸せにしろ。」