第63章 飾らない言葉で
エルヴィンは治療室に入ると
ベッドの前の椅子に座り、
横の椅子へエマに座るよう促した。
エマが椅子に座ると、
エルヴィンは話し出す。
「リヴァイ。
お前がこの話を聞いているのか、
聞いていないのか私には分からないが、
少し話をさせてくれ。」
エルヴィンは真っ直ぐにリヴァイを見た。
「つい先程、
私はエマにプロポーズをした。」
まさかここでその話をするとは……
エマは思わず息を呑む。
「リヴァイ、お前はこんな状態だ。
少し卑怯だとも思ったが、
お前は私にもプロポーズする権利がある
と言ってくれただろう?
だからそのようにさせてもらったよ。」
リヴァイの指先が一瞬動いた気がして、
エマはリヴァイの目を見入った。