第60章 荒療治
「……荒療治?」
エマがそう言ったと同時に、
エルヴィンはエマの顔を引き寄せ
唇を重ねた。
「んっ!ちょ、…ま、待ってください!」
エマはエルヴィンの胸を強く押すが
引き寄せてくる腕の力に負け、
再び唇を奪われる。
久しぶりのキスだが、
相変わらずの絶好な舌遣いに
エマは気持ちの昂りを抑えきれず、
息を弾ませ、
エルヴィンの胸元を強く掴んだ。
舌が絡み合う卑猥な音と、
二人の不規則な呼吸音が
部屋に響き始める。
すると、それと同時に
握っているリヴァイの手に異変が起きた。
「……っ、はぁっ……、
え、エルヴィンさん、手!」
エマは一瞬口を離し、
エルヴィンに声を掛けると、
リヴァイの手に目を向けた。