• テキストサイズ

自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第58章 生きて




二人きりになった治療室で
エマはベッド脇にある椅子に座り
リヴァイの顔を覗き込んだ。


そして、

「顔は、綺麗なままですね。」

と、リヴァイの頬にそっと触れる。


あまり体温を感じられないのは
きっと自分の手が熱いからだろう。

そう思い、小さく息を吐いた。



「こんな回りくどいやり方で
私の気を引こうとするの、やめてくださいよ。
さっさと起きてくれないと、
乗り換えちゃいますよ……」


リヴァイの手を握ると、
頬よりも暖かさを感じられた。


生きている。


今はその事実だけで十分だ。




「……取りあえず、
生きて帰ってくれて
ありがとうございます。」

そう言うと、リヴァイの手を
自分の頬に当てた。


/ 613ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp