• テキストサイズ

自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第9章 活力の部屋、希望の人、



「いえ。エルヴィンさんも、
あまり笑ってませんでしたよ。」

エマはそう言うと、
エルヴィンの頬に触れる。


「人間って本当に笑った時は、
最初に口が笑って、次に目が笑って
その後、体全体がそれに合わせて
動くように出来ているらしいです。」


エマはエルヴィンの頬を軽くつまむと、

「エルヴィンさんは、いつも目と口が
同時に笑ってましたから。
笑い慣れてないのか、笑顔を作ってるのか、
どっちかだと思って。」

そう言ってニヤリと笑った。


「すごいな。
君は人の心理にも詳しいのか。」

エルヴィンは目を丸くする。


「好きなんですよ、人を観察するのが。」

エマは楽しそうに笑った。


「無意識だったな……
だが、確かに笑い慣れていない、
と言うのは一理あったかも知れない。」

「でも大丈夫ですよ。
今は、ちゃんと笑えてます。」

エマはエルヴィンに微笑みかける。



「………それも、君のお陰だろうな。」

「私の事、どれだけ買いかぶるんですか?」


エマの照れたような表情を見て
エルヴィンは少し笑うと、
エマの頬に手を当てた。



そして、

「すまない……もう我慢の限界だ。」

そう言うと、そっと唇を重ねた。

/ 613ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp