第48章 最初で最後の
「すごく美味しかったです。
ご馳走様でした。」
食事を終え、
エマはダグに声を掛ける。
「お口に合ったようで良かったです。」
ダグは優しい表情で笑った。
「ダグさん、ひよこ豆とそら豆を
潰して揚げたものは、何て料理だったんですか?
初めて食べました。」
エマがそう問いかけると、
「よく豆の種類まで
お分かりになりましたね。」
ダグは少し驚いた表情を見せる。
「じゃがいもと小松菜も
少し入ってましたよね?
食材当てるのだけは得意なんですよ。」
「そこまで見抜かれていたとは。
宜しければ、レシピをお教えしましょうか?」
「え!いいんですか?!
ぜひお願いします!」
エマは興奮気味で、勢い良く立ち上がった。
「お前は料理のことになると、
目の輝きが尋常じゃないな……」
リヴァイはそう言って小さく笑い、
「俺は先に部屋に戻ってる。
気が済むまで話相手になってもらえ。」
と、部屋から出て行った。