第48章 最初で最後の
3日後の夕方。
リヴァイは基地の外で馬の手入れをしながら、
エマを待っていた。
「リヴァイさん、お待たせしました。」
エマは小走りでリヴァイに近付く。
「ああ。もう仕事はいいのか?」
「……それはこっちのセリフですよ。」
エマはリヴァイの発言に横槍を入れつつ、
「丸一日も基地を空けて大丈夫なんですか?
仕事終わるまで待ちますけど。」
と、心配そうな表情を浮かべた。
「こっちはここ最近、ずっと働き詰めなんだ。
これくらい許されるだろうが。」
リヴァイはそう言いながら馬に跨り、
「お前は俺の仕事の心配なんか
しなくていい。」
と、エマに手を差し出した。
エマはリヴァイの手を握り、
馬に跨ろうとすると、
「おい、お前は今日、後ろに乗るな。」
リヴァイにそう言われ、
エマは不思議そうな顔をしつつも、
言われるがまま、リヴァイの前に乗る。