第47章 薬の効能
「……何の話だ。」
リヴァイはエマの言葉に反応し、
眉間に皺を寄せる。
「いや、独り言です。
気にしないで下さい。」
エマは先ほどの自分の発言を
誤魔化すかのように、
リヴァイを抱きしめた。
もし、これが本当に自白剤の効果だとしたら、
リヴァイはそこまで
性欲にまみれた男ではないのか?
今までの強引さは、
私の近くにいたいと思う一心で、
その言い訳として、
身体を求めてきたという事なのか。
……そんな動揺を生むような事実を、
なぜ今、このタイミングで
知らされなきゃいけないんだ……
出来ることなら、知らされたくなかった……
こうしてまた心が激しく揺れ動かされ、
どんどん決断できなくなる。
エマはリヴァイを抱き寄せたまま、
気付かれないようにため息を吐いた。