第47章 薬の効能
「……リヴァイさん、体調は大丈夫ですか?」
エマは薬の副作用が気になり、
リヴァイの顔を覗き込む。
リヴァイは目を瞑ったまま
「ああ。気分はいい。」
と、穏やかな声で答えた。
こんな温厚でいられるんなら、
この薬は意外とリヴァイに
合ってるんじゃないのか?
エマはそう思いながら、
リヴァイを見つめた。
「……エマ。ありがとう。」
突然の感謝の言葉に、
エマは反応に困り、黙りこくる。
「お前がいてくれたから、
俺はまだ人間で居られる……」
リヴァイはそう言って
エマの肩に顔を伏せ、
「お前が側に居れば、俺はまだやれる。
もっと戦える。
人のままで、人の心を持ったままで、
明敏に争闘できる。
……エマ、俺にもっと力を与えてくれ。」
と、エマの腰を引き寄せた。