第47章 薬の効能
ランプのオイルが少なくなり、
小さい火が揺れ始めた頃、
エマはゆっくり目を開ける。
「寝ちゃったか……」
目を擦りながら、枕元のオイルランプに、
オイルを注ぎ足していると
「……エマ?」
と、少し掠れた声のリヴァイに
呼び掛けられ、振り返る。
「リヴァイさん。
よく眠れたみたいで良かったです。」
エマはそう言うと、ベッドの淵に座った。
「あれ、ただの睡眠薬だったみたい」
そう言いかけて、
リヴァイに腕を引き寄せられ、
ベッドに倒れ込む。
「……寝惚けてますか?」
エマはリヴァイの突発的な行動に驚き、
少し鼓動を早くしつつも問いかける。
リヴァイはその問いかけには答える様子もなく、
エマを優しく抱き寄せ、
「……エマ、愛してる。」
と、耳元で囁いた。