第47章 薬の効能
「その本の下にある物を俺に見せるか、
ここで俺とやるか、どっちか選べ。」
「……え。
それ、全く私に利点ないんですけど。」
エマは思わず冷静に突っ込みを入れる。
「そんなことはこの際どうでもいいだろ。
早く選べ。」
リヴァイは小さく笑うと、
エマの手を引き寄せた。
「どうでもよくないんですけど……」
エマはそう言いながら、
机の上に目を向ける。
実際あの瓶は、中身こそ如何わしい薬だが、
外見は普通の栄養ドリンクだ。
それを見せたところで、
リヴァイにも自分にも、何の被害もないはずだ。
それなら、さっさとあの瓶を見せてしまって、
リヴァイのこの鋭い視線から解放されよう……
エマは机の上の本を退かすと、
栄養ドリンクの瓶をリヴァイに手渡した。