第47章 薬の効能
ドアを開けると、
「……誰かいるのか?」
リヴァイは戒心した目で部屋に目を向ける。
「いや、いませんけど……」
エマはそう言いながら、
目を泳がせないように、顔を伏せた。
「それならいい。早く部屋入れろよ。」
「……でも、もう夜も遅いので、」
「あ?何警戒してんだよ。」
リヴァイはエマの言葉を遮る。
「ここでリヴァイさんを部屋に入れたら、
また私、リヴァイさんのペースに
呑まれる気がするんでダメです。」
エマが少し声を張って言うと、
「そうか。なら今日俺は何もしない。
それなら部屋に入ってもいいのか?」
そう言って、ニヤリと笑った。
「……え、ほんとに何もしないんですか?」
エマは予想外の返答に戸惑う。
「ああ。俺からは何もしねぇよ。
お前がしたくなったら別だがな。」
リヴァイのその言葉を受け、
「……分かりました。
私からは何もする予定はないんで、
期待しないで下さいね。」
と、まだ若干警戒した目付きで
リヴァイを見つつ、部屋に入れた。