第47章 薬の効能
それから数日経ち、
調査兵団基地も少しずつ
落ち着きを取り戻してきた頃。
エマはハンジに呼び出され、
ハンジの部屋にいた。
「……ハンジさん。
この部屋、絶対空気悪いですよ。」
エマはそう言いながら、
若干煙っているハンジの部屋を
薄目で見渡す。
「それ、モブリットが
毎日言ってくるんだけどさぁ。
でも空気入れ替えてる場合じゃ
なかったんだって!」
ハンジは興奮した様子でエマの肩を掴んだ。
「空気くらい、
研究の合間に入れ替えましょうよ!
窓開けていいですか?」
エマは滾っているハンジから
視線を逸らしながら問いかける。
「いや!取りあえず、これ受け取って!」
ハンジはそう言いながら、
栄養ドリンクのようなものをエマに手渡した。