第46章 油断と出来ない理由
ナイルと食事に行く当日の夕方。
ナイルは内地の商店街の入り口で
エマを待っていた。
近くのベンチに座り、
ナイルは色々と考えを巡らせる。
誘った時は、
かなり警戒していたように見えたが、
本当に来てくれんのか?
それよりも、友だちって誰を連れて来るんだ……
エマの友だち……
可愛い子ならいいんだがな……
ナイルはそんなことを考えつつ、少し頬が緩む。
すると、
「ナイル師団長、お待たせしました。」
クリーム色のシフォンワンピースで
身を包んだエマが、ナイルの元へ駆け寄った。
『おいおい……ワンピースか。
いいじゃねぇか。』
ナイルはスカートの下から伸びる
エマの生足を見て
少しにやけつつも立ち上がると、
「いや、俺も今来たところだから大丈夫だ。」
そう言って不器用に笑いかける。