第7章 疑惑と予感と確信
「相変わらず君は、
私の心を掻き乱すのが上手い。」
「……すみません。
ほんと、自分勝手ですよね……」
エマはゆっくり
エルヴィンの腰に手を回す。
「……だが、そんな君を
私はまだ想っているんだよ。」
エルヴィンの声は落ち着いているが、
どこか寂しそうでもあった。
「君がリヴァイのことで泣いている姿を見ると、
私の決断が間違っていたのかと不安になるよ。」
「こんな早々にそんなことを
思わせてしまってすみません……」
「君が謝ることではないだろう。」
エルヴィンはそっとエマを離す。
「これ以上抱きしめていたら、
君を部屋に連れ込みたくなってしまう。」
そう悪戯に笑うエルヴィンに
「……同じく私もです。」
と、エマは大きくため息を吐いた。
それと同時に、
何かを思い出したかのように顔を上げた。