第7章 疑惑と予感と確信
「リヴァイのことは、
もう少し様子を見た方が
いいのかも知れないな。」
「……そうですね。
私も、もっと冷静に話せるようになってから
会おうと思います。」
エマもエルヴィンの横に立つ。
「もし、彼が本当に
浮気をしているんだったら、
そんな奴はやめて、
私の所に戻って来たらいい。」
「……え、いいんですか?」
エマは表情に、少し色が戻る。
「なんだ。
もう戻りたくなって来てるのか?」
エルヴィンは少し笑い、
エマの顔を覗き込んだ。
「……こんなこと言うのもどうかと思いますが、
さすがに今のこの状況だと、
そう思わずにはいられないですよね……
エルヴィンさんの恋人だった時と、
心の安定感が全く違いますから。」
エマは目を伏せ、ため息を吐いた。
「嬉しいことを言ってくれるな、君は。」
エルヴィンはそっとエマを抱き寄せる。