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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第41章 敢闘の跡



いつだってそうだ。

エルヴィンは、
自分を強く必要としてくれている。

そしてそれを、いつも素直に伝えてくれる。


この人とずっと一緒に居れば、間違いなく、
自分は心も身体も彼に奪われる。

彼に全てを捧げてもいいと
思えるようになるのだろう。


でも今は未だ、決断していい段階ではない。

この感情は、きっとリヴァイと居ても、
生じるものなのだと思う。




結局二人の心に揺り動かされ、
一人で悩むのが難しくなる。

それをありがたいとも
嬉しいとも感じてしまう自分は、
やはりまだ決断できる状態ではないのだろう。




エマはエルヴィンを優しく抱きしめながら、
小さく息を吐くと、

「私には勿体なさすぎる言葉ですが、
嬉しいと感じたことは確かです……
……ありがとうございます。」

正直にそう言った。



エルヴィンは何も言わず、
強く抱きしめたまま、エマの肩に顔を伏せた。



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