第41章 敢闘の跡
「本当に君は、可愛い人だね。」
エルヴィンは自分の膝の上で
顔を伏せるエマの髪を撫でる。
「……毎回のこと、ながら…
しばらくは、動けそうにない、です……」
エマは息も絶え絶えに、
顔を伏せたままエルヴィンの腰に手を回した。
「こんな状態になると分かっていても
受け入れてくれるから嬉しいよ。」
エルヴィンがそう言うと、
「……今までした人たちだって、
そうだったんじゃないですか?」
エマは疑惑の籠った声で問いかける。
「どうだっただろうね。」
曖昧に答えるエルヴィンに、
「……多分そうだったと思いますよ。」
と、張りのない声で言った。
「なんだ。
やきもちを妬いてくれているのか?」
エルヴィンは少し笑いながら、
俯くエマの顔を引き寄せ、自分に向ける。