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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第6章 縋れる相手



「そうだな……
リヴァイが浮気をしているとは、
どうも考えにくいが
状況的に考えたら、君が疑うのも仕方ないな。」

「ですよね?!」

エマは思わず声を上げる。


「だが君も、もう少し冷静に
話を聞くべきだったのだろう。」

エルヴィンはエマの頭に手を置く。


「彼は君に知られたくない何かをしている。
だが、君には信用してもらいたい。
それなら君は最初に、リヴァイのことを
信用しているからこそ、
きちんと真相を知りたいという気持ちを
伝えるべきだったな。」


「……エルヴィンさん、
やっぱりすごすぎます……」

エマは大きくため息を吐く。


「確かに最初から疑いの目で
見られたまま話かけられて、
いい気はしませんよね……
でもそんなこと、考えもしませんでした……」

「さすがに気が動転していただろうから、
仕方ないとは思うが。」


「……だけど、一方的に
言い上げた気がします……」

エマは膝の上で拳を握りしめた。







「……恋人に戻って初っ端からこの調子で、
もう幸先不安でしかないんですけど。」


エルヴィンはエマの握り締められた手を、
包み込むように手を置くと

「それでも、これが
君自身で出した決断だからな。」

そう言って笑いかける。



「……自分で決断すると、
誰のせいにもできないから辛いですね。」

「今までだって、君は誰のせいにも
していなかっただろう。」

エルヴィンはエマの顔を覗き込んだ。

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