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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第6章 縋れる相手



「エルヴィンさん、何か知ってるんですか?」

「何でそう思うんだ?」

エルヴィンは少し笑う。


「……分からないですけど、
なんか、エルヴィンさんは
何でも分かってる気がするんです。」

「私はそんな大そうな人間ではないよ。」

エルヴィンはエマの頭を撫でた。



「私は知ってるフリが上手いだけだ。」

「……知ってるフリ?」

「ああ。
そうじゃないと、君が不安になるだろう?
……だが、リヴァイが君のことを泣かせる時は
大体君のことをすごく大切に
想っている時だと思うんだ。」


エルヴィンの声は、優しく、
エマは思わず目を瞑る。



「彼は不器用だからね。
君を大切に想う気持ちが、
時に君を拒むんだろう。」


エマは今までの出来事を思い出し
また突き放されるのではないかと、
不安な気持ちが生じた。

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