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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第37章 欲しい未来




散々悩んで出した答えが、リヴァイの一言で、
こうも簡単に揺らぐものなのか……



エマは目を瞑り、必死に考えを巡らした。



リヴァイを側で支えたい気持ちは、
前と変わらず強くある。

だが、リヴァイの側にいる、
今自分がその選択をして
一体誰が幸せになるんだろう。

100%の気持ちで愛せない相手を、
どうやって幸せにするんだろう。




エマはゆっくり目を開けると、
リヴァイを見つめ返した。


「私がリヴァイさんを
大切に思う気持ちに変わりはないです。」


リヴァイはエマを見つめたまま、
黙って話を聞く。


「何より、リヴァイさんには
幸せになってもらいたんです。」

エマは力強く言った。


「それならお前が俺の側にいろよ。」

リヴァイはエマの頬にそっと触れる。


エマは自分の頬に当てられた
リヴァイの手に、優しく手を重ねると

「今の私に、リヴァイさんを
幸せにすることはできないです……」

そう言って、小さく息を吐く。


「今の私は、完全な気持ちで
リヴァイさんを愛せてないです。
……ずっと心が揺れ動いたままで、
今はまだ、止まる気がしないんです。」

リヴァイはエマの心を
引き留めるかのように、強く抱きしめた。

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