第37章 欲しい未来
深夜、エマは日付が変わる直前に
仕事を終え、リヴァイの部屋へ向かう。
部屋の前まで着き、
ノックをしてみるが反応はない。
エマは合鍵を鍵穴に差し込み、
ドアノブを握る。
その時、
「お前、こんな遅くまで仕事してたのか?」
と、後ろからリヴァイに声を掛けられた。
「リヴァイさん。
良かった、今日は仕事終わりですか?」
エマは思ったより早くリヴァイが
帰って来たことに安堵する。
「ああ。」
リヴァイはそう言いながらドアを開け、
エマを部屋に入れた。
部屋に入るなり、
「エマ。ただいま。」
リヴァイはそう言って、
エマを強く抱きしめる。
久し振りのリヴァイの匂いは、
相変わらず心を穏やかにする効果がある。
エマはリヴァイの背中に手を回すと
「おかえりなさい。
無事に帰って来てくれて、
ありがとうございます……」
そう言ってリヴァイの胸に顔を埋めた。