第35章 揺れ動き続ける
エマは基地に戻り、
自分の部屋に入ると、
ベッドに倒れ込むようにして横になる。
『熱、上がったみたいだな………』
そんなことを思いながら、
いつの間にか眠りについていた。
目が覚めると、
辺りは暗闇に包まれていて、
エマは枕元のランプをつける。
弱々しい明かりが部屋を照らした。
頭痛がする。関節痛もする。
体は怠いし、喉も渇いている。
そして何よりも、とにかく心細かった。
この広い基地に一人でいると思うと、
何とも言えない恐怖に似た感情が芽生え、
思わず布団にもぐりこんだ。
『……ダメだ。
こんなことばっかり考えてたら、
また熱、上がる……』
エマはそう思いながら、
布団にもぐったまま、
気を失ったように眠った。