第5章 違和感と混乱
エマは振り返ることもなく廊下を歩く。
リヴァイが追いかけて来てくれて、
弁解してくれることを
心のどこかで期待していたが、
廊下には自分の足音だけがむなしく響いた。
ある程度歩いたところで
エマは立ち止まると、
思わずその場にしゃがみこむ。
「何やってんだ、私は………」
冷静に話すつもりが、
思わずカッとなってしまい
結局何も分からなかったことを
後悔する羽目になった。
リヴァイは関係ないの一点張りなくせに、
一体自分に何を信じろと言ったのだろうか。
エマは色々考えを巡らせた後、
頭を掻きむしると、勢いよく立ち上がる。
『もういい。何も考えたくない。』
エマは目を瞑り、
大きく深呼吸すると、食堂に戻った。