第5章 違和感と混乱
「……そんなに俺が疑わしいか。」
リヴァイは眉間に皺を寄せ、エマを見る。
「ハッキリ言って、かなり疑わしいです。」
リヴァイの腕を掴むエマの手に力が入った。
「昨日、リヴァイさんと女の人が
一緒に居るところを見ました。」
リヴァイはその言葉に小さく反応する。
「あれって、誰なんですか?」
「お前には関係ない。」
リヴァイはエマの手を振り払った。
「私、リヴァイさんの恋人なんですよね?
恋人にも言えない女性と会うって、」
「お前には関係ねぇって言ってんだろうが。」
リヴァイは思わず声を上げ、
エマは身体をビクつかせた。
「……悪い。」
リヴァイはそう言って
エマの目を見るが、
エマはリヴァイから目を逸らした。
「………俺が信用できないか?」
「何の説明もなしに、
どう信用しろって言うんですか?」
エマは拳を握り、
「……もういいです。
勝手にしてください。」
それだけ言うと、
リヴァイに背を向け、歩き出した。