第5章 違和感と混乱
次の日の夜。
「リヴァイさん。」
エマは食堂の前を横切るリヴァイを
呼び止める。
リヴァイは振り向くと、
エマの方に目を向けた。
「今日も、行くんですか?」
「……ああ。」
リヴァイはそれだけ言うと、
エマから目を逸らす。
「もう一度だけ聞かせてください。
何か私に隠してることありますよね?」
エマは激しい動悸を抑える様に、
できるだけ冷静にリヴァイに聞いた。
「まだそんなこと言ってんのか?」
「……リヴァイさん。
お願いですから、本当の事教えてください。」
「本当のことも何も、
お前に話すことは何もない。」
リヴァイはそう言うと、
エマに背を向け歩き出す。
エマは咄嗟にリヴァイの腕を掴み、
「本当にそうなんですか?」
と、リヴァイの目を見入った。