• テキストサイズ

自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第30章 愛されなくてもいい



「……エルヴィンさん。
無理して笑わないでいいですよ。」

エマは寝転んだまま
穏やかな表情で笑うと、
エルヴィンの腕を優しく摩った。


「何か心配事があるなら、
何でも聞きますからね。」



エマの声は、また深く、
エルヴィンの心に入り込む。





振出しに戻ったどころか、
彼女を想う気持ちが一段と強くなる。


この繰り返しで、
私はどんどん君に惹かれていくんだ……






「エマ。愛してる。」


エルヴィンはそれだけ言うと、
エマを抱きしめた。



きっと彼女を愛さないでいることは、
無理なんだろう。

何度諦めようと試みても、
こうして彼女の温かい心に触れる度、
もう僅かな望みさえ残っていなくても
彼女を愛することをやめられない。



それならもう、愛されなくてもいい。



だから、どうかいつまでも、
私の心を掻き乱し続けてくれ……


/ 613ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp