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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第1章 名前で



「なぁ。そろそろ俺に
さん付けはやめろ。」


リヴァイのいきなりの提案に、
エマは動揺で目を泳がせる。


「無理ですよ……恋人ですけど、
兵団の兵士長を呼び捨てなんて。」

「別に仕事中に呼べとは言ってねぇだろ。
二人でいる時くらい、名前だけで呼べよ。」


「無理です……」

エマはそう言いながら、
リヴァイに背中を向けた。


「呼ぼうともしねぇうちから、
そんなこと言ってんじゃねぇ。」

リヴァイはエマの肩を掴んだ。


「俺はお前に、名前だけで呼べるか?
って聞いてる訳じゃない。
いいから俺を、名前で呼べ。」

「強制的過ぎませんか……?」

エマはリヴァイの命令口調に、
ビクつきながら後ろを振り向く。


リヴァイはエマの腕を掴み、
自分の方を向かせると、

「おい。呼べ。」

そう言ってエマの目を見入った。

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