第27章 ワインの思惑
部屋に着き、エルヴィンは
ソファーに座った途端、
「エマ。もう限界だ。
取り敢えず出て行ってくれ……」
と、懇願するようにエマに言う。
エマはエルヴィンと目線を合わせる様に、
ソファーの前に屈むと
「無理です。放っておけません。」
そう言って、
エルヴィンのベルトを緩め始めた。
「なっ……、
ちょ、ちょっと待ってくれ。」
エマの突然の行動に、
エルヴィンは焦ったような声を上げ
エマの動きを制止させようと肩を掴む。
だがエマはエルヴィンの制止を無視して
ズボンのファスナーを下げ、下着に触れた。
「そんなことを
君にさせられる訳がないだろう!」
エルヴィンはエマの唐突な行動に
抑制をかけようと声を張るが、
「そんなこと言ったって、
エルヴィンさんだって
してくれたことじゃないですか?!」
エマもエルヴィンの声量に合わせ、声を張った。