第5章 違和感と混乱
「あれ、エマさんの知ってる人?」
エレンは気まずそうに小声で尋ねる。
「ううん。全く知らない。」
エマはそう言うと、
再びリヴァイに目を向けた。
その女性はリヴァイの腕に手を回し、
リヴァイに顔を近付ける。
そして耳打ちをしたのか、
頬にキスをしたのか
分からないくらいの距離で、
しばらくリヴァイの隣に立っていた。
エマは大きくため息を吐くと、
「エレン。戻ろう。」
そうエレンに声をかけ、
基地の中に向かって歩き出す。
エレンはエマの後に続きつつも、
リヴァイの方を少し振り返った。