第26章 涙の意味
しばらくして、
エマをゆっくり離したリヴァイは
「お前の考えは分かった。
だが、最終的な決断は俺がする。」
と、エマの目を見つめた。
「それなら、もう事後報告はいらないです。
リヴァイさんがどっちの決断をしたにしても、
またこんなに悶々とした気持ちになるのは
嫌ですから。」
エマはそう言って小さく笑うと、
リヴァイの頬に手を当てる。
「そもそも私はリヴァイさんに
愛されてる自信があるからこそ、
こんなことができるんですよ?
だから、そのことも考えて判断して下さい。」
「……相変わらずお前はバカだな。」
冗談めかして言ったエマの一言に、
リヴァイは小さく笑い、唇を重ねた。
そっと触れた唇は
それ以上を求めることもなく、
ただ優しく唇だけを丁寧に愛撫する。
「……リヴァイさん、
明日どうなるか分からないんなら
先に私抱いてもらってもいいですか?」
「こんな雰囲気にしておいて、
お前を抱く以外の選択肢は用意してねぇよ。」
リヴァイの即答にエマは少し笑うと、
再び唇を寄せた。