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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第5章 違和感と混乱




次の日から、エマは食料を節約した
献立の模索に奮起する。


「このペースだと、今月は大丈夫そうかな。」

夕方、食堂の隅の席に座って
献立表を組み直していると、

「エマ。」

リヴァイが食堂のドアから
顔を覗かせた。



「リヴァイさん。
今からどこか行くんですか?」

エマは、いつもと違うジャケットを
羽織っているリヴァイに問いかける。


「……ああ。野暮用だ。」

リヴァイはエマから少し目を逸らし、
そう言った。


エマはリヴァイの視線に
少し違和感を感じながらも

「そうですか。
今日は帰り、遅いんですか?」

と、なるべく平静を保って尋ねる。


「そうだな。
今日からしばらくは遅くなるだろう。」


「……それなら、これからしばらく
夜は会えないんですか?」

「……悪いな。」



エマは少し胸騒ぎを覚え、
リヴァイに近付くと、

「リヴァイさん、
何か私に隠し事してますか?」

そう言ってリヴァイの目を見入った。


「何だ。俺を疑ってんのか?」

リヴァイは眉間に皺を寄せる。


「……いえ。
私の勘違いなら良いんです。」

エマはそう言うと、
リヴァイの手を握った。



「お仕事、
あんまり無理しないで下さいね。」

「問題ない。行ってくる。」

リヴァイはエマの手をスッと離すと、
廊下を足早に歩いて行った。





『………やっぱり何かおかしい。』


エマは心の中でそう思いながらも、
リヴァイを信じるべきだと考え直し、
再び席に着いた。


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