第24章 生きている価値
「……それにしても、
お前の惨忍な殺害方法には
なかなか感心させられた。」
リヴァイはエマの方に向かいながら、
エルヴィンに声を掛ける。
「なんだ。聞いていたのか?」
エルヴィンは呆れたように言った。
「機会を窺ってたんだよ。
何発かお前を殴らせねぇと、
アイツらを捕まえるのは難しくなるだろうが。」
「そうだな。冷静な判断だ。」
「団長も兵長も冷静すぎますよ……」
エレンはため息交じりに、口を挿む。
リヴァイはエマの目の前に屈むと、
「エマ。待たせて悪かったな。」
そう言ってエマを強く抱き寄せた。
「……いえ、
迷惑かけて、すみませんでした……」
エマはリヴァイの胸の中で、
堪えきれずに涙を流した。