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自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第22章 相変わらずの目撃者



「……ジャン、覗いてたってこと?」

「部屋からあんないやらしい声聞こえたら、
普通の男なら覗いてみたいと思うだろ!」

ジャンはその時のことを思い出し、
少し頬を赤らめた。



「もう今にも死ねそうなんですけど……」

エマはそう言いながら
深く頭を下げる。


「薬のせいだったんだ、仕方ないだろう。」

「……薬のせいだとしても、
これって完全にリヴァイさんに対する
裏切りですよね……」


肩を落としているエマの頭を、
慰める様に撫でるエルヴィンは、

「君が自分を責めたくなる気持ちも
よく分かるが、
自ら進んで薬を飲んだわけじゃないんだ。
そんなに思い詰めるな。」

と、小さくため息を吐く。



「……それでも
このことをリヴァイさんが知ったら、
相当傷付きますよね?
私だったら絶対嫌です……」

エマは今にも
泣き出しそうな声で言うと、

「そうだろうな。」

エルヴィンはそれだけ言って、口を噤んだ。

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